■私にとってのご馳走は君以外にない!!(政之)恋と告げるまで (ダリア文庫)作者: 名倉和希,実相寺紫子出版社/メーカー: フロンティアワークス発売日: 2009/10/13メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 政之(オールバック眼鏡の素敵部長)×透(自由奔放な純情青年、政之のご馳走w)


藤代商事のイメージ戦略プロジェクトに起用された今話題のイラストレーター・透は、いやいや出席した会社のパーティーで酔った客にセクハラ発言をうけてキレてしまい、殴りかかろうとしたときに政之になだめられる。逆恨みした透はプロジェクトの責任者でもあり、社長令息でエリート部長の政之を困らせようと思いつき、殺人的忙しさの政之を現場視察に指名!断られると思いきや政之は承諾、二人きりであちこちの現場を回って思いがけず仲良くなっちゃう!そしてオーストラリアでの視察後、手違いでスィートに泊ることになってしまった二人は………(お約束展開!!)


エリート部長の政之と、自由奔放なアーティストの透はウマが合い、日本に帰ってきてもいい関係を続けていくのだけど、一人っ子のはずの政之の口からちらほらと『弟』という単語が飛び出し気が気じゃない透。いるはずのない弟、あちこちで聴く「ユウヤ」という名前…いろんなことにすれ違い続け、意外と純情で恋愛初心者の透は政之との関係が自分の思い込みだったのではとどんどん弱っていって…っていう!!


「期間限定の恋人」のスピンオフ、前作の主人公の兄・素敵眼鏡政之と新キャラ・イラストレーターの透とのすれ違いラブ!
これスピンオフって知らなかったのですが、前作がとても好きだったので嬉しい!

読み始め時の透の印象はあまりよくなくて「わがまま子猫受っつうのは趣味じゃねえな」と思ったのですが、政之とのすれ違いが決定的になっていくにつれてだんだんとかわいくなって行きましたよ!軽く見えても実は恋愛慣れしていない純情な子猫ちゃんでしたw
前作のすげえいいお兄ちゃんだった政之さんはやっぱりいい人だったのですが、あまりに言葉が足りなさすぎて透を何度も泣かす羽目になります。言葉って大事だね!私はこの話好きだ。まさか泣くとは思わなかったけど、途中で透とシンクロしてしまった。透が「有哉」の存在に苦しめられて弱っていくあたりなんか、ちょっとキたね!!私の神絵師・実相寺先生だったので余計良かったと思う!

はじまりは窓でした。 (ディアプラス文庫)

はじまりは窓でした。 (ディアプラス文庫)

んで次がこれ、窓掃除職人のゲイ青年・白柳(わんこ攻)と、やり手サラリーマンだけどお酒には弱い国吉(クールビューティ?)の恋物語。だったんだけど。コメディでした。ほぼ同時に出てる本なのに!同じ先生が書いてるのに!とギャップで驚きました。
個人的にはこれはいまいちだった…(恋と告げるまでがツボりすぎたのか…)
自分的いまいちな理由は、やっぱり国吉の酔った時の口調だとおもう。赤ちゃん言葉もどきを話すクールビューティ-眼鏡を萌えるかどうかじゃないっすかね。おいらは「やりすぎ」と感じてしまった……自分、こまけえ!!


酒の勢いで白柳と寝てしまった国吉が「男同士で恋愛なんて!でも気が合うお友達でいたい…」という、BL界によく生息しているずるいノンケ的考えを持っておりました。しかしそこから葛藤していき、白柳への想いを自覚するという感じなんですが…。健気な年下わんこ攻の白柳はかわいかった。かわいかったけど、かわいすぎて受っぽい。なんというか、黒田(実力派の窓掃除職人30代)×白柳だって良いなあと思う…自分的にはその方が萌える……。


巻末にあれだけ黒田さんを引っ張ってるということは、次は黒田氏で一作くるのかね?