アラブ連読(漫画含む)7冊目・王様が花嫁、でも攻。

サーマラカンの花嫁―熱砂の虜 (アルルノベルス)

サーマラカンの花嫁―熱砂の虜 (アルルノベルス)

シャーン(金髪碧眼の第8王子)×真一(失恋旅行中の平凡リーマン)


砂漠の王国サーマラカンを訪れた真一は祭での求婚の儀式中、王子シャーンに突然キスされて誰も侵すことのできない婚姻を結ぶ事に!?夢物語のような豪華な宮殿で配偶者として大切にされる真一。甘く囁かれ抱きしめられる体は信じられないほど昂ぶって、肌を辿る指と熱い楔にとろとろにされてしまう。だけど王族という柵に縛られたシャーンには聞いてはいけない『何か』があるようで…どんなに蕩かされても、すべてを信じることができない真一は。(あらすじより)


表紙をみると、王子様が金髪碧眼だよ〜、それだけでオイラのテンションは少々ダウンです。


結婚を考えていた女に二股かけられた上にあっさりポイ捨てされてしまったうだつの上がらない真一25歳。彼が1週間の傷心旅行に選んだ先は、聞いたことのないようなサーマラカンという砂漠の国でありました。そこではちょうど『生まれ月の男だけが参加できる、馬に乗って投げ縄を投げ、好きな女に求婚してもよい』という奇祭を開催していたのであります。陽気なガイドに勧められつい参加しちゃう真一。
アクシデントにより縄が引っかかっちゃったのはその国の第8王子のシャーン様でありました。謝って許してもらおうとする真一にいきなりシャーンが『結婚しておk』と了承し、熱烈チューしてきたのであります!!
もしシャーンの気が変われば『王族への侮辱罪』で極刑になるかもしれないと怯える真一は、シャーンの強引なアレコレに逆らうことができません。しかし、真摯に愛をささやいてくるシャーンに徐々にほだされ、気づいたら好きになってしまったのであります。
しかし、自分には自分の生活がある。日本に返してほしいと訴える真一に、シャーンは帰国を許してくれるのです…。
シャーンと離れ東京に帰って元の生活に戻っても、心の中の空虚さは消えない真一。そんな彼のもとに、突然巨大なベッドとともにシャーンがお嫁入りしてくるのでありました!!


しかしですね、真一は彼女にこっぴどく捨てられたことがトラウマとなり、シャーンの言葉を受け入れることができません。信じることを最初から拒絶しているので、シャーンが本当に自分を求めているのか、ただ利用しただけなのか分からなくなってしまうのであります。


なんつうか、嫁が攻で配偶者が受で、半分は東京の狭いアパートで繰り広げられるコメディなんですけども。オイラ、この先生の別の本で泣いたことがあるのでちょっと期待していたのでありますが…涙が出ることはありませんでした。シャーンの境遇は気の毒だったけど、本当に気の毒だったのは真一だよね。でもまあ、お互いの心の中をさらしあってきちんと国王様の前で愛を誓い合ったのできっと二人はこれからも1k8畳の東京のアパートで仲良く暮らしていくことでしょう。めでたしめでたし、なのかッ!!