★★★☆☆  純情なのはむしろご主人さまだとおもう夜に堕ちる執事の純情 (リンクスロマンス)作者: バーバラ片桐,高座朗出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発売日: 2007/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る貴彰(我儘ご主人)×馨(恩を返したい美人執事)  官能小説度 :大人向け


美貌の執事・馨が仕える万里小路家当主の貴彰はプレイボーイで強引な男。貴彰が父の後任候補に挙がり、その座を狙う人物が彼を陥れようと動き始める。馨は脅しをかけられ、妹を人質に取られてしまった…。 (あらすじより)


この先生のお名前はよく拝見しましたが、正直私には縁のない方だと思っておりました。なんというか、こういうあからさまにアレな名前は苦手なのです!なので、制覇したはずの積読本入れの下の方に鎮座されているバーバラさんとシモーヌさんを見かけたときは何とも言えない気持ちになりました。「この先生の本、あったんだ…」という感じ。
でも読まず嫌いはよくない!『私的どうしても相容れない先生ランキング』に入れる前にちゃんと作品を読むべき!たとえバーバラ片桐だろうが四谷シモーヌだろうがエドモンド本田だろうがちゃんと読まないとだめ!(敬称略)


んで、この御本ですが。
少年時代、気まぐれに母の入院費を立て替えてくれ、命を助けてくれた貴彰に恩を返したい馨。大学の求人にその御曹司の家の執事職を発見し、恩返しをするために忠実な執事になることを決意。しかし感動の再会を果たすも、立派な女たらしで遊び人に成長した貴彰様は自分を覚えてないご様子だ。
当時世話をしてもらった母の入院費を今まで必死にお屋敷に郵送して返し続けていたのに、全く届いていなかった!?馨ショック、それでも唯一の肉親である妹の養育のために今日も完璧な執事として働き続けている!!


前編は世継ぎ問題のため貴彰を陥れようとするライバルの策略にはまって、馨が裏切るように仕向けられます。貴彰を色仕掛けでたらしこめ、さもなきゃ可愛い妹がどうなるか…という古典的な脅しをかけられ、それがきっかけとなり馨は自分の中にある貴彰への思いに気づいちゃったりして。

後編は…貴彰様に隠し子発覚!知ってしまった馨は貴彰のために身を引く覚悟を…という超展開でした。女優自重!


ご主人さまは純情で一直線です。馨を引き留めるために勝手に妹の進路を決めちゃったり先回りして悪の芽を摘んじゃったりオムツまで換えちゃったりします。それもこれも、みんな愛する執事のため!これほどわかりやすく執着しているのに気付かない馨は鈍すぎ!
この先生、文章うまいな。すげえ読みやすかった!!偏見良くなかった!