★★☆☆☆   鉄板設定で古典的なのに、何故涙が出ない!?(期待しすぎ)瞳を閉じて、そして愛して (二見シャレード文庫)作者: 鹿能リコ,ジキル出版社/メーカー: 二見書房発売日: 2008/04/25メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る

  士岐(恋人の影を求める旅人)×亨(瞼の裏に彼を見る大学生)  うーーーーーん度・うーーーん…… 


交通事故により失った視力を角膜移植で取り戻し、念願の大学合格を果たした一之瀬亨は、導かれるように訪れた金沢で一人旅の男・土岐和征に出会う。彼の姿を見たとたん溢れる涙を止められず、亨は常にはない強引さで一緒に観光をしようと申し出る。しかし、亡き恋人を想い縁の地を訪れようとしていた土岐にとって、天真爛漫そうに見える亨は感情を逆撫でするだけの存在。その苛立ちをぶつけるように、懐く亨を無理やり抱いてしまうのだが…。
古都が舞台のミステリアス・ラブ。全編書き下ろし。(あらすじより)


ありがちですよね、この設定。記憶喪失ものと同じくらい鉄板だと思うんだけども…。
でも私、ベタ設定大好きなんです、だから設定が古臭かろうが、オチが見えてようが全然平気。むしろどんと来いです。そこにどうやって持っていくかが大事で、作家様の力量が見えるってもんだぜ!


実は私、これすごい期待してたんです。絶対泣けるはず、泣けないはずはない!!みたいな。だからちょっと期待しすぎてガッカリになっちゃったのかな、とか思いました。残念ながら、涙でなかった。私はだめでしたね。


まず、攻様。白血病で失った彼女の影を引きずって金沢を傷心旅行しています。人間嫌いになり、もう恋なんてしない状態でした。
一方の受君、幼い頃の事故で視力を失い、角膜移植をすることで視力を取り戻しました。しかしそれ以後、まぶたの裏に見たことのないはずの人間や風景が浮かぶようになってしまうのです。それに導かれるように、瞼の裏に焼きついた金沢に一人で旅行してみることにしましたが…。


攻様、すっごい態度が悪いです。ハートブレイカーなので仕方ないとはいえ、好感が持てません。
そして、とある事実がわかったとたんに手のひら返したようにいきなり優しくなります。さらに高感度が下がりました!!


設定がありがちなだけ、やっぱりもうちょっとひねりが欲しかったなあ。まさか、このまま終わるの?!と思っていたら、そのまんま終わった…題材が泣ける設定なのに、残念!!