★★★☆☆  公私混同王子vs新人外務官、年上眼鏡美人受!砂漠の月に抱かれて (ショコラノベルスハイパー)作者: いとう由貴,せら出版社/メーカー: 心交社発売日: 2003/11/10メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る

 ナーディル(アルディビル1の石油持ち)× 玲一(石油のために頑張る新人外務官僚)  公私混同度・激高! 
 

中東アルディビル王国駐在の二等書記官・藤崎玲一は、カジノで王族のナーディルにその美貌を見初められ、伽を申しつけられた。無礼極まりないナーディルをきっぱり拒絶した玲一だったが、冷ややかな玲一の態度は、逆にナーディルを煽る結果となってしまった!次々と巧妙な罠を仕掛けてくるナーディル。決して屈しないと誓う玲一だったが、日本輸出用の石油を楯にとられ、従う以外の選択はなかった―。クールな外務省官僚と、百獣の王のような激しさをもつ砂漠の王子とのラブ&エロス。(あらすじより)


玲一はアルディビルに駐在する外務官。ある日ふらっと立ち寄ったカジノで、ァルディビル1の石油持ち王子、ナーディルに見初められてしまう。『今宵の伽は、玲一、君に決めたッ!!』と声をかけられいきなりチューされてしまい玲一激怒。相手が王族だろうがなんだろうがクール玲一は屈しません。
今まで自分から粉掛けて振られたことなどないナーディル殿下、なんで玲一が怒るのか理解不能です。
「俺様が選んでやったのに何でついてこないのか理解不能!!」とばかりに玲一に対して包囲網を敷いていきます。断れないように食事に招待され、ゲンナリして向かったナーディルの屋敷で当然のように強姦されてしまうも「体は与えても心はやらん!」とばかりに強気の玲一。ますますナーディルの狩猟本能を刺激してしまいました。


そんな折、日本に石油を売ってくれるサウジの油田で大爆発。日本に石油不足の危機が!!アルディビルは豊かな石油資源をもつ国なので、玲一も石油確保のために奔走します。しかし、どこの王族に会いに行っても門前払いされてしまいます。
そんなある日、上司に命令されて連れていかれたお屋敷でナーディルと再会、石油を売らないように裏工作しやがったナーディルに隷属を要求されます。
石油を売ってほしくば玲一よこせとナーディルは玲一の上司に裏で話をつけていたのです…。


汚いぞナーディル、それでもお前王族かよ!というか、王族だからこその暴挙なのか。理不尽!!



順番的に2冊目に当たる本です。ナーディル殿下はアルディビルの5分の1の油田を持ち、国王に次ぐ豊かな財力の持ち主。しかしナーディルの家系は『呪い』のせいで3代で途絶えると言われています。3代目にあたるナーディルは12歳から派手に女遊びをしているにもかかわらず一人も子供ができなかったのであります…。
という背景もあってか、ナーディルの孤独を察知し、彼の幸せを思えばこそ姿を消そうと頑張る玲一はシリーズ一の男前なんじゃないかなと思った。
ナーディルは20歳、玲一27歳。年下のアラブの王族って珍しいなと思った。
年上の余裕でナーディルを制御しようとする玲一と、隙あらばセクハラをもくろむナーディル殿下とはそれなりにいい関係になっていってほしいなとか思ったりする。うーん、それにしても理不尽な話だ。
日本の石油のために体を張ってくれた玲一に、給油するときは「ありがとう」とお礼を言わなければ、とか思った(嘘)