★★★★☆  先生、攻が冷たいんです!その声が僕を動かす (ガッシュ文庫)作者: 洸,奥貫亘出版社/メーカー: 海王社発売日: 2006/12/22メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る

 尾崎(冷たい水泳部のエース)×右京(不器用な『見えちゃう』人)  右京の不器用度・高


「俺と一緒に帰ってほしい」初対面に等しい相手、尾崎哲也にいきなりそんなことを言ったのには訳がある。氷室右京はある理由から、他人の未来の危機がわかるのだ。同じ大学の水泳部ホープ・尾崎が事故で再起不能になるかもしれないと知った右京はとにかく尾崎の傍で、彼を守ろうと考えるが、あまりの不器用なやり方に全く相手にされない。それでも必死に尾崎を守ろうとするうちに、一見意地悪で冷たく見える尾崎の分かりにくい優しさに触れ、彼に惹かれ始めるが…。 (あらすじより)


右京は幼い頃、双子の兄『左京』を水難事故で亡くしている。しかし、自分を助けようとしてくれた左京を溺れて死なせたことがトラウマとなり、水に触れることができなくなってしまった。
その左京は右京にだけ見える霊となってたまに少年のままの姿を現しては【予言】をしていく。その言葉は『これから誰かが不幸になる』予言だ。それを回避させようと右京に頼みに来るのだけど、右京はとても優しくておっとりしている上にうまく立ち回ることができない直球勝負の人。なので他人を守ろうとして自分が傷ついたり感謝されることもなく「奇妙な人」としか見られず、友人もできない。
そんな右京が水泳部のエース、尾崎のピンチを左京に告げられ、彼を守るために水泳部に入部することになる…という話。
オカルトっぽいのだけど全然そう感じさせないのはリアリティがあるから。

水に入れない右京に、尾崎は手を握って少しずつ入れるように訓練に付き合ってやる。不器用な右京はうまく感謝も告げられず、ただそばにいたいとだけを願う。うわあ、けなげだ!!!でもラストはかなり尾崎様冷たいんですよ、なんでこんなに俺様なん?!
…とちょっと憤ってみたりして。そうしたらさ、続編が出てるんですよ。