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- 作者: 結城一美,小山田あみ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: 文庫
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初作家様だし、まったく期待してなかった(失礼)のですが、思いがけず良かった!!!!
大学時代から大好きな先輩にずっと想いを秘めていた受。ちょっと一方通行っぽいけど奇跡が起こって何とか交際、5年が経過したのですが、その子が攻にかるーく捨てられちゃうところから始まります。
受の子は一途に「俺には先輩だけッ!!」ッてずっと思ってるんだけど、自分の意見を言う事が出来ない受は気持ちをうまく伝えられてないんです。
だから先輩にはいまいち伝わってないので「俺らもそろそろ潮時じゃん」ということでお別れになっちゃうんですよ。かわいそう。
ボロボロになった受がとあるバーで「癒しの眞山」と呼ばれる紳士(35で紳士とかどうなのかッ)と出会い、一晩だけっていう約束で関係をもっちゃうんです。人間のできた眞山氏が「こんな状態の受をほっとけません」ッてな感じで拒否してるにもかかわらず強引に癒しを与えてくれるんだけど、先輩一筋の受はどうしても割り切ることができない。
あの夜はなかったことにして眞山とは二度と合わないから忘れようと言い聞かせる受けですが、やっぱりというか職場で再開しちゃうんですが…。ありがちですね!!
うん、ありがちなんですけども。受視点、攻視点で語られるんですが、攻視点の眞山がすごい人間臭い。
こういう「35で教授だし人間的にも老成されてて人間できてます俺!」みたいな攻がボロボロと人間臭をまき散らしてるのなんかはもう、いけませんよ。
オイラのツボ直撃でした。
受の子の百合野も一途で純粋で、自分の気持ちに折り合いをつけられずに苦しむ姿もまた人間臭いよ、かわいいよ!!
この本に悪人は出てきません。ただすれ違っているだけです。それもよかった。姐さん、読む本に困ったらこの本お勧めだぜ!!変な期待がなかった分、とても面白かった!