★★★★☆  痛い、痛いよ、痛すぎるよ!サクリファイス―犠牲 (ショコラノベルス・ハイパー)作者: 河野葵,小路龍流出版社/メーカー: 心交社発売日: 2002/05メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る征一(死んだ兄の恋人だった人、たぶんドS)× 涼(とにかくかわいそうな人)


かつて兄が自分を助けて死んだという罪を背負う鴻上凉は、父親の期待を受けていた兄の代わりに、代議士である父の秘書を務めていた。父の命令で大東新聞社の副社長・高槻征一を訪ねた凉は、高槻の26歳という若さと、男らしい美貌に思いがけず心を惹かれる。だが高槻の目的は、美しい凉の躰だった。薬を盛られ、何度も犯されて傷ついた凉を待っていたのは、自分が父の道具として高槻に売られたのだという残酷な事実。凉を捕え、束縛する高槻の真意は―?快楽と憎しみが支配する、目眩くラブ・パニッシュメント。 (あらすじより)


すごいパンチきました。


絶対泣けるからっておススメされていた本です。あっかんわあ、泣いたわこれ。おもわず涼とシンクロしてしまった。
久々に目が真っ赤になるほど泣いてしまった。家族が心配するくらい目が腫れてしまった…。


兄が死んだのは涼のせいだって征一さんは言うさ。その追い詰め方が半端じゃなくて、徹底的なのさ。
涼は自分が生きていることに罪悪感を抱きまくり、どこに行っても兄の身代わりとして『涼』を殺していく。出来のいい兄を奪ってしまったと、父親には兄の代わりとして従い続け、征一には服従をする。しかし、父には捨てられ、征一には存在を否定されて『兄』として生きるように強要される。
涼の居る場所なんかどこにもなく、死ぬことも許されない。最初は強く反発していた涼も、征一に監禁されているうちに「兄としてふるまううちはここに居ていいんだ」と思い、苦しみながらも兄の身代わりを続ける…。
情け容赦なく『涼』の存在を否定され続けていくところなんか、もうね。ハッキリ言って、涼は悪かないだろうに!!!
父親、母親、死んだ兄、征一、みんなひどい人間だぜ!!兄も結構ひどいと思う…

それにしても征一さんは鬼のような御方でした。
俊(兄)が死んだのは全部君のせいだ、だから君が償いたまえ!今日から君は『俊』だぜ!とばかりに涼を全否定しつづけ、あそこまで追い込む…。でもそれは征一様のエゴでございますよ!!!自分勝手!!!!理不尽だぜ。
この作家様、文章うまいんで余計迫ってきました。


うんわ、泣いたー、でもこんなにつらいのばっかりだと甘いのが読みたくなるな。
せんべいの後にチョコ食べたくなる現象とおなじだろうか。
甘いの発掘せねば!!