★★★☆☆   けなげ受、傲慢攻!禁じられた愛のことば (角川ルビー文庫)作者: 柊平ハルモ,佐々成美出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/07/30メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る

洋嗣(可愛さ余って憎さ億千万倍)×浅黄(嘘を吐き続ける高校生)  諸悪の根源は三男度 ・高


料理人の父とともに鷹来家に仕える高校生・三郷浅黄は、誕生日の夜、優しい兄にも似た存在だった鷹来洋嗣から真摯な愛の告白を受ける。突然のことに戸惑いながらも、洋嗣の情熱に流されるように抱かれた浅黄。でも周囲の状況はこの恋を許さなくて…。すべてを捨てても浅黄を守ろうとする洋嗣を苦しめたくない一心で、浅黄は『嘘』をつくけれど、それがかえって洋嗣の逆鱗に触れることになってしまい!?想いを封じて快楽に溺れる、ウソツキたちの不器用ラブ・ストーリー。(あらすじより)


初作家様です。切ないというお話を聞いて、リンク作とセットで手に入れてみました。

浅黄君は16歳。鷹来家に住み込みで働く父の手伝いをしつつ、お屋敷で生活している。浅黄の姉さんの紫苑は鷹来家の長男と二人で駆け落ちしてしまったのだけど鷹来家の人々はそれでいじめることもなく優しくしてくれ、穏やかに日々をおくっていた。
そんな浅木君の16歳のお誕生日、次男の洋嗣氏が「君が好きだ」と告白してきた。浅木君大混乱だけど、洋嗣氏のことは嫌いじゃない。せまられて体の関係をもってしまうのだけど、自分の意思はまだ固まらない。
そんなとき三男の雅水が「洋嗣と付き合うという事は皆が不幸になる事だから要自重!!」と忠告してきた。
自分の姉が鷹来家の後継ぎと駆け落ちしてしまったことで大変な迷惑をかけてしまったことは痛いほど感じてしまっている、そんな自分が今度は次男とどうこうなるわけにはいかないと、洋嗣に嫌われるように仕向けるのです。
しかし洋嗣氏は嫌うどころかさらに執着し、それが憎しみに発展する。誤解に次ぐ誤解が発生、浅黄君は追い詰められていく…。


三男がすさまじく嫌なやつです。よく見かける「嫌われ役」なんですが、陰湿で汚い!それに攻の洋嗣氏も「あれなんか変だな」と思ってるのならもうちょっと自分で調査するなり考えてみればわかるだろ!何でもかんでも嫉妬してネチネチ執着するなんて、いい大人のくせに人間的に未熟だぜ!
まあ、嫉妬は人間を狂わせるというテーマのお話だったのかなとおもったりした。
あと、佐々先生の描く受はショタっぽくてちょっと苦手だ…エロすぎる。

封じられた恋のこころ (ルビー文庫)

封じられた恋のこころ (ルビー文庫)

実兄への恋に破れ、うさばらしに深酒した鷹来雅水が次に目覚めたのは、悪友の弁護士・須本祥吾の腕の中だった。「うんと優しくして、全部教えてやったのに…忘れるなんて、この薄情者」―軽やかな性格の須本は、雅水の記憶にない一夜が忘れられないと言って、まるで恋人のように雅水を甘やかすけれど、これまで誰かと肌を合わせた経験のない雅水は、須本に溺れそうになる自分が怖くて…!?独占欲むきだし快楽主義者×さみしがりやな女王猫の意地っぱりラブ・ストーリー。(あらすじより)


んで、これがリンク作です。あのムカつく三男・雅水が受、あちらにもでてきたナイス弁護士の友人・須本が攻に転じます。
どうやら三男は長男に片思いしていたようです!駆け落ちして家から出てしまった長男への想いがひねくれてねじ曲がっていき、最後は二男の洋嗣への恨みへと変わって行ったようです。わかりにくい!
「お前だけ幸せになるのは許せません、だから浅黄との仲だってぶち壊します!浅黄ゴメン!!」というのが前回の根底にあったようです。ハタ迷惑!!
そんな雅水は自分が嫌われ者で性格ブスというのを誰よりも知っていて、誰も自分の本当の姿を愛することはない、と自覚しています。すべてに自棄になり大酒を飲んで親友と体の関係を持ってしまった(らしい)そこから始まるラブストーリーなんだそうですが。


雅水は最後の最後まで意地っ張りのひねくれ者だったのだけど、そうならざるを得ない状況だったんだろうなという事が解ってちょっと同情した。それよりも須本だよなあ…。「実は昔からお前が好きだった」オチが来るのかと思ったのだけど、まさか本当に「一回寝たら良かったから」という理由であそこまでしつこく付きまとったのかと思うと…うーむ。こういうのは純愛路線希望!!