★★★★☆   君の住処 (リーフノベルズ)作者: ななおあきら,祭河ななを出版社/メーカー: リーフ出版発売日: 2006/11/29メディア: 新書購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る

  加納(人間不信の教授)×覚(居場所を求める青年)  私的号泣度・高


雪が降り積もるある冬の日、恋人に家を追い出されて行き場をなくしていた少年・覚は、犬猫の世話を条件に大学講師・加納に拾われた。無口で無表情な加納の真意がわからず最初は戸惑う覚だったが、初めて触れるやさしさに心惹かれてしまう。そんな中、自分を捨てたはずの男に覚は無理やり連れ戻されそうになって!?不器用ながらお互いを想い合う二人の、珠玉のラブストーリー。(あらすじより)


幼いころから母親からの虐待を受け、母親が居なくなって天涯孤独になってからはヤクザ崩れの先輩におもちゃのように飼われる日を送っていた覚。
先輩に気まぐれに殴られ蹴られるのは日常茶飯事、寒い夜に家を追い出されて凍死寸前まで追い詰められる。町の隅であきらめていた覚を家に連れて帰ってくれたのは大学教授の加納だった。拾い癖がある彼は街で捨てられている犬や猫を拾ってしまう、覚もつい拾ってしまったのだ。
心に深く暗い闇を抱えていて、人間を信じることをやめてしまっていた加納だけど、なにも出来ない覚を家に置いて世話をするうちにすこしづつ温かい気持ちを思い出していくんですよ!


寡黙な加納にうまく接することが出来ず、自分は何も役に立たないと思いつめる覚。先輩に性欲処理としておもちゃにされていた過去を思い出す。そばに置いてもらいたい一心で自分ができることはこれだけなんだと加納の寝込みを襲ってしまうのですよ。
役にたつことがあればそばに置いてもらえると思い込んでいる覚を理解できず、破廉恥な行いに激怒する加納。
うあーん、加納さん怒っちゃだめだ!!覚かわいそうだ!!!


初作家様でした。
天涯孤独の不幸受に、ぶっきらぼうな攻の鉄板設定。最後はお互いを必要とすることを確かめ合い、覚はようやく自分の住処を見つけることができるんですよ!ええ、泣きました。久しぶりにボロボロ泣いてしまったよおいら。よかったぜ!!