★★★★☆   おバカな子供と冷徹な彼!キスができない、恋をしたい (幻冬舎ルチル文庫)作者: 崎谷はるひ,街子マドカ出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発売日: 2008/01/18メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (9件) を見る

  憲之(俺様で万能な冷徹SE)×脩(おバカだけど一途な子)  受の子がおバカだけど愛らしい度・高


ライブハウスで働く天野脩の六歳年上の恋人・岩佐憲之は、フリーのSEで超多忙。わかってはいるけれど最近話さえしていないのはさすがに切ない。駄目な恋ばかりしていた脩を叱ってくれ、ちゃんとセックスしてくれた憲之―それから付き合い始めた二人は、好きあって始まった関係ではない。でも今は憲之のことが大好きなのに…落ち込む脩に憲之は―。(あらすじより)


以前読んだ『恋愛証明書』のスピンオフだと知らなかったので、遼一がのっけから登場してるのにびっくりしました。どっかで聞いたことある舞台設定だし、どっかで聞いたことのあるバーだし、どっかで聞いたことのある…ってのが続いて、ようやくスピンオフに気づく私。鈍い!!
イラストの街子マドカ先生の描くクールな大人の男はめちゃくちゃ目がきつく描かれることが多い!今回の憲之氏は眼鏡かけてるせいもあってか目つき最悪です。さらに、憲之の「俺様描写」も素晴らしく、徹底して「傲慢な大人の男」なんですわ。

受の脩は進学校を出てちゃんと大学に入ってるという子なので頭の出来は悪くないのだとおもうのだけど、いかんせんおバカ。相手を簡単に信じて、簡単に付き合って、簡単に振られるというだらしのない生活を見かねた憲之が「ためしに俺と付き合って恋愛というものを学べ」と脩を教育しだした。
お試しと称して段階を踏み、きちんとお付き合いしていく彼らを見ていると、なんか「いいなあー」と思う。


憲之はぶっきらぼうで言葉少なく、しかもめちゃくちゃ言葉がきつい。さらに忙しくて同居しているのにもかかわらず会話すらまともに出来ないすれ違いの日々。お試しの恋愛のはずなのに、いつの間にか憲之をすごく好きになっていた脩は切なさを募らせていくのですが…。

憲之氏は男前です。潔い武士のような男で、ちゃんと脩のことを考えて先回りして愛を注いでくれているのです!おバカな脩にはその憲之の『わかりにくい愛情』がいまいち伝わらなくて、お互いにすれ違って行くという!


崎谷先生の攻は発情期の獣という印象があって『大好きな受が側にいるのに我慢できねぇまぐわらなければ死!!!!』という印象があるのですが(偏見)この方はものすごい理性的で、我慢強かった!しかもリアルゲイライフなイメージです。先生、近くにゲイのブレインがいるんじゃないのってくらいでした。
泣くとかそういうものじゃなかったけど、面白かったと!


あと、遼一と春海氏はちゃんと一緒に暮らしていたということがわかってホッとしました。いや、前作の遼一が好きだったんで!!