★★★☆☆ 少々腹黒い秘書と天然の社長社長椅子におかけなさい (キャラ文庫)作者: 水無月さらら,羽根田実出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2007/05/24メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る

 中川(昔から受狙い)×幹也(気弱で天然な即席社長)


実家の大手鞄メーカーを継いだ兄が失踪!!大人しくて内気な弟・幹也が、なんと社長椅子に座ることに!?その補佐に就いたのは、中学時代の憧れの家庭教師・中川隆誠。大手広告代理店の元エリートの指導は、昔と変わらずとても厳しい。幹也は期待に応えようと頑張るけれど、慣れない社長職に疲労困憊。そんな幹也に隆誠は「頑張っているご褒美」と、突然濃密なキスをしてきて…。 (あらすじより)


初作家様です。
キャラ文庫30冊の激安詰め合わせを買ってしまい、しばらくキャラ文庫には困りませんttその中の一冊ですが…。
これぞBLというナイス展開でした。

妾腹の子である幹也は父に引き取られてからも人見知りは治らず、あまり積極的ではないおとなし性格。引っ込み思案で勉強もできない中学生の幹也に、隆誠が家庭教師としてあらわれるが、幹也の可愛さに一人もんもん。俺はホモじゃないぞショタでもないぞと自分に言い聞かせるも我慢がきかない隆誠は、勉強ができたご褒美にスキンシップと称して頭をなでたり、抱きしめたり。十分怪しい人だけど、天然でひと肌に飢えている幹也は喜んでなでられる。
そして念願の志望校に合格して家庭教師を終えてから、二人はあまり会うこともなく過ごす。
しかし!兄である社長が会社の金を持ち逃げしてしまい、幹也が社長に成らざるを得ない状況になったため、中川は幹也の秘書として再び現れる。
幹也がうまくできたら頭をなで、抱きしめるスキンシップを復活、それに中川の下心がどんどん混ざりエスカレート。
天然幹也は「頑張ればご褒美貰えるぞうれしいな」と思ってはいるものの、濃厚なスキンシップにご褒美かそれ以外かの区別がつかず大混乱。
よく考えろ幹也、ご褒美なはずないだろうが。


…というか、ありえないっ!しかしそれがまたいい!!
なにか「ああ私いまBL読んでるんだぁ」という安心感のようなものを持たせる幹也のゆるいしゃべり方、考え方でちょっと和んだ。
内容はともかくとして、少し25歳の受の頭が弱いのが心配だが、お話としては面白かったんじゃないかな。


それにしても、受が初めて攻を受け入れるときのセリフ
 (…僕たちは、ぴったり重なり合っている。完璧だ)
初めてのくせにずいぶん余裕あるなオマエって感じで少々吹いた。これぞBL!!